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三島由紀夫が死んだ日~音の記憶

なぜか目に焼きついている風景がある。
でもそれは時に音であったり、香りであったりもする。

昭和45年の11月25日、三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊で自決をした日、
私は確かに、神田の中学の教室で、慌しく上空を行くヘリコプターの
音を聞いていた。
あのころは、もはや子供たちが豊かさと安心感を実感できる時代になっていたが、
いつも胸騒ぎを感じさせるその音は、光化学スモッグが出た日や、
三菱重工が爆破された日など、あの日だけでなく
東京の空の真中によく響いていた。

「三島由紀夫の死んだ日   あの日何が終わり 何が始まったのか」
タイトルと表紙に惹かれて手に取ったこの本は、
複数の執筆者のそれぞれの見解の面白さもあるが、
私は特に、三島の最期の原稿を受け取った、「新潮」の編集者であった
小島千加子さんのパートが印象に残った。
それは、その日の事実を淡々とつづっているのだが、
あの空の「音」が聞こえてくるようなのだ。

昔を懐かしみ、昔を今に知る。
三島が死んだ年齢を過ぎ、今さらその時代を振り返り考えるのは、
情けないが、楽しい作業でもある。

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三島由紀夫が死んだ日

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Comments

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Posted by: Trudi | 03/11/2014 at 13:12

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